尿路とは、おしっこの通り道である腎臓~尿管~膀胱~尿道の総称で、そのどこかに結石がある状態を尿路結石症と言います。例えば、腎臓に結石があれば腎結石症、膀胱に石があれば膀胱結石症と言います。
結石は腎臓でつくられ、おしっこの流れに乗って尿管、膀胱へと移動しますが、大きさによっては尿管につまって、腰からわき腹に激痛を伴うことがあります。結石が膀胱まで移動すると、おしっこが近くなったり出にくくなる場合もあります。また、結石はどこにあっても血尿の原因となります。
結石は場所と大きさによって治療法が異なります。
まず、結石がどこにあるのか?どれぐらいの大きさか?尿管に詰まって腎臓が腫れていないか?などをエコーやレントゲン検査などで詳しく調べます。自然排石が期待できる場合は、お薬を処方した上で定期的に結石の状態を確認しながら経過観察をします。
一方、自然排石が期待できない場合は、体外衝撃波で結石を砕いたり内視鏡で砕く必要がありますので、その場合は患者さんと相談した上で、連携医療機関へ紹介させて頂きます。
人間ドック等でエコー検査が広く行われており、「腎臓に石がある」と言われて受診される患者さまは多くおられます。また、「健康診断等でおしっこに血が混ざっている」と言われて受診され、検査の結果、「原因は結石でした!」という場合もあります。結石症は時に激痛を伴う場合がありますので、健康診断や人間ドック等で指摘された場合は、ぜひ一度ご相談下さい。
また、再発率も多いため、「以前に結石の治療をしてもう治ったと言われたから検査してない!」という方も、ぜひ一度検査をして現在の状況を確認することをお勧めします。